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/dev/null/onishy

どーも。

VLC弄ってみた 番外編 - Waifu2x-CaffeをLinux上でコンパイルする

さて、前回はなぜフィルタの話をしたのかというと、実はWaifu2xで動画の拡大をやろうと思っていたんですね。

Waifu2xってなに

Waifu2xは少し前にtwitterで話題になった画像拡大アルゴリズムで、ざっくり言うと、ニューラルネットワークを用いて、ある画像が「別の画像の縮小である」と仮定して、モデルを基に元の画像を推定することで高画質な拡大ができるそうです。

学習済みのモデルにはいくつか種類があるようですが、アニメタッチの画像などで特に力を発揮するようです。

もっと知りたい方は、この辺の記事とかを読んでいただけると分かりやすいかと思います。

Waifu2xをVLCに組み込みたい

それで、このWaifu2xですが、いくつかバージョンがあります。 最初にtwitterで話題になったのはこれで、こちらの論文を参考にしているようです。

ただ、luaで書かれていてあまり汎用性がないため、C++で書かれたwaifu2x-converter-cppや、高速化を目指して機械学習ライブラリCaffeやcuDNNを用いたwaifu2x-caffeなどが有志によって実装され、公開されています。

僕も実際に試してみましたが、やはりCaffe版が最速のようだったので、是非こいつをVLCに組み込みたいと思ったわけです。

ただ、こいつがVisual Studioで書かれていて、Windows向けなんですね。

僕が使っているのはUbuntuなので、頑張ってLinuxコンパイルできないか…ということで、まずはCMakeでこいつをコンパイルすることにしました。

CMakeってなに

CMakeというのは、使うライブラリなどを書いておくとMakefileを自動で生成してくれるツールです。似たような用途では他にもautomakeというのがあって、VLCではこちらを使っています。

Makefile.amのamはautomakeの略ですね。

ですが、automakeは少し冗長な書き方になってしまうので、CMakeのほうがすっきりとかける傾向にあります。

この手のツールには他にもOMakeとかninjaとか、jsonで書けるgypとか色々ありますが、使ったことがあって一般的で一番手っ取り早そうだったのでCMakeにしました。

必要なもの

NVIDIAのサイトから、CUDA, cuDNNをダウンロード・インストールしておいてください。

対応GPUを搭載したマシンが必要になります。

書く

まずwaifu2x-caffeをcloneしてきます。

git clone https://github.com/lltcggie/waifu2x-caffe.git
git submodule update --init --recursive
mkdir cmake

ここにCMakeLists.txtを付け足しますが、その前にCMakeでは一般的にサポートされているOpenCV以外のライブラリを使いたい場合、自前でFind***.cmakeというファイルを用意する必要があります。こいつの役目は主にディレクトリを探してくることです。自分で書くのはめんどくさいので、他の人が書いたものを借りてきましょう。良い時代です。

まず、FindGlog.cmake, FindCUDA.cmakeというファイルが必要です。次のファイルをそれぞれcmake/FindGlog.cmake, cmake/FindCUDA.cmakeとして保存します。

そして、cuDNNをdetectするために、caffeのCuda.cmakeから、165行目〜を拝借します。これをcmake/FindcuDNN.cmakeとして保存します。

################################################################################################
# Short command for cuDNN detection. Believe it soon will be a part of CUDA toolkit distribution.
# That's why not FindcuDNN.cmake file, but just the macro
# Usage:
#   detect_cuDNN()
function(detect_cuDNN)
  set(CUDNN_ROOT "" CACHE PATH "CUDNN root folder")

  find_path(CUDNN_INCLUDE cudnn.h
            PATHS ${CUDNN_ROOT} $ENV{CUDNN_ROOT} ${CUDA_TOOLKIT_INCLUDE}
            DOC "Path to cuDNN include directory." )

  get_filename_component(__libpath_hist ${CUDA_CUDART_LIBRARY} PATH)
  find_library(CUDNN_LIBRARY NAMES libcudnn.so # libcudnn_static.a
                             PATHS ${CUDNN_ROOT} $ENV{CUDNN_ROOT} ${CUDNN_INCLUDE} ${__libpath_hist}
                             DOC "Path to cuDNN library.")

  if(CUDNN_INCLUDE AND CUDNN_LIBRARY)
    set(HAVE_CUDNN  TRUE PARENT_SCOPE)
    set(CUDNN_FOUND TRUE PARENT_SCOPE)

    mark_as_advanced(CUDNN_INCLUDE CUDNN_LIBRARY CUDNN_ROOT)
    message(STATUS "Found cuDNN (include: ${CUDNN_INCLUDE}, library: ${CUDNN_LIBRARY})")
  endif()
    message(STATUS "Found cuDNN (include: ${CUDNN_INCLUDE}, library: ${CUDNN_LIBRARY})")
endfunction()

そして、waifu2x-caffe/に次のCMakeLists.txtを保存します。

cuDNNをインストールしたディレクトリをexportしておきます。

export CUDNN_ROOT=/usr/lib/cuda/include

次のコマンドを実行し、コンパイルできることを確かめましょう。

mkdir build; cd build
cmake ..
make

著作権上微妙なFindcuDNN.cmake以外のファイルをgithubに上げてあります。

https://github.com/onishy/Waifu2x-Caffe-Linux.git

結果

waifu2x-caffeは無事にコンパイルできました。ただ、こいつをVLCに移植する段階で少し挫折してしまいました。

まず処理時間的にリアルタイム処理は難しかったので、適当に数フレームごとに適用する処理を書かなければいけなかったのが少し面倒だったというのがあります。

またautomakeでのライブラリのリンクなんかが面倒すぎて、あまり時間もなくなってきたのでやめてしまいました。ごめんなさい。。